丈夫で体力のある子ども(基礎体力をつける)
あたり前のことですが、健康で元気でなければ人生の希望、目標は達成できません。長生きできる基礎体力をつくるうえで最も成長率は高いが、抵抗力が無く大変世話のやける大変大事な時期です。 薄着の励行をしたり、水遊び、泥んこ遊びなど、この時期にしか出来ない遊びが十分に出来る人的、物的な環境を整えます。 |
元気よく友達と遊べる子ども(社会性のめばえ)
集団で自由に遊ぶ中で、ゲームをしたり、ごっこ遊びをしながら子ども世界の中に同じ年齢(横の関係)、異年齢(縦の関係)などが自然に出来て自分たちだけの秩序を作りあげます。けんかをしながら、他人とのつき合い方も覚えていきます。 |
自然に目を向けられる子ども(自然界の一員としての自覚)
出来合いの遊具ではなく、土や水や野っ原、川や裏山などの自然、そこを住みかにする生き物たちと無心に遊ぶ子どもたちの姿を見ると、それらが最高の遊具であることを教えてくれます。しかし、近頃はそのような子どもたちを見ることはほとんどなくなりました。
子どもは土や水がなぜ好きなのかと思うにそれは「心のふるさと」へ帰ることではないかと考えます。 |
自分のことは自分で出来る子ども(自主性と責任感)
子どもの遊びにはそれぞれ意味があります。子どものやる遊びには何一つ無駄はないのです。 大人になってから必要なことを遊びの中で体験していくことなんです。 自由に遊ぶ中で、時にはケガをしますが、それは自由に遊んだ結果、自分の責任が伴います。 何が危険かを身体で覚えてゆくのです。 けんかすることも、ごっこ遊び、水遊びにも全て意味があるのです。 将来に必要なことを実験してみようとすることが「子どもの遊び」だと思います。 |
仲間の中で自分の要求をはっきりと主張し、みんなで力を合わせることを
大切にする自我のめばえ(自己主張性の目覚め)
ひとりひとりがもっている個性を大事にする。自己主張を尊重してやる。それぞれ立派な特徴や特技を持っており、それぞれ違う考えをもっています。十人十色なんです。 個性や自己主張を大事にしながら集団で力を合わせて物事をやりとげる喜びや満足感を味わう中でそれぞれの立場あり、それぞれの考えがあることを知っていきます。自己主張にも限度があることを覚えます。 わがままと自己主張は違います。 |
感動し、驚き、疑問を持ち、自分で考え、表現しようとする子ども(経験による探究心)
「子どもの遊び」とは、まだ知らないことを自分で知ろうとすること、初めて経験しようとすることだと思います。 何でも初めてのことには感動があり、驚きがあります。 初めて知った喜びの中から次々と新たなことを知ろうとする、積極的な探究心、未知への期待、冒険心が芽ばえてきます。 土や砂で何でも作りあげようとします。水遊びの中で、水の中に顔を入れたら息苦しさを経験して初めて目には見えない「空気」があることを悟ります。 こんなことは、口で説明してもなかなかわからないことです。遊びまわる中で何度も怪我をしながら、失敗を繰り返しながら、考える力もついてくる。 繰り返し失敗することが心の肥やし、心の糧、心の財産になります。 失敗して痛い目にあって、初めて体で覚え、心に刻み込まれるのです。 素晴らしい経験をして始めて次への意欲が沸いてくるのです。 |
「ありがとう」が言える子ども(感謝の心)
人は人に支えられて生きてゆくものです。けっして一人では生きられません。 親の愛情、あたたかさ、やさしさにつつまれ、周りの人との支えあいの中で情緒が安定して、初めて他に対する感謝の気持ちも芽生えてきます。 |
辛抱づよい子ども、我慢づよい子(忍耐力・持続力) – 薄着の励行 –
現代日本は経済的に豊かになり、物が簡単に手に入ります。 あまり努力をしなくても金の力ですぐにかなえられます。 辛抱や我慢をしなくても経済的に欲望が充たせるようになり、親自体がしないのに子どもに要求できなくなってしまいました。 大事なことは、子どもが体で甘えてきたときは十分に受け入れてやらなければならないといわれますが、オモチャなど物や食べ物を欲しがるときは与えすぎないことが大事だと思います。 欲しがっても、すぐにはやらずに待たせる癖をつける。だめなものはだめとはっきりと言ってやることが大事だといいます。 また、薄着の励行も体のためだけでなく、精神的な心の辛抱、我慢強さのしつけの方に大きな意味があると考えます。 心身は一体でありますから、体が辛抱強くなることは、心が辛抱強くなることだと思いますので、薄着の励行などは非常に重要なしつけであるという考え方で本園でも行っているところです。 豊かになった現代であるからこそ、あえてやらなければならないことだと考えます。 |
人の話をよく落ち着いて聞ける子ども(理解力)
子どもの精神的な落ち着き、情緒の安定がなければ物事に集中できず気持ちが散漫になり、落ち着きがなくなり、遊んでいるときもひとつのことが続けられず、次々に途中で投げ出して物事を作り上げる喜びを知りません。 しっかりとした親子のきずな、心の基地ができて初めて他のことに関心を向けてきます。 忙しいお母さんにも、しっかりとスキンシップできるよい方法があります。 これは昔から行われてきたことですが、夜寝る前に添い寝をしながら「昔話」を聞かせることです。 |
「昔話」を聞かせることで、すばらしいスキンシップをしながら、「聞く耳」を育てることができます。忙しいお母さんです、そんなに子どもを抱いている暇なんかないといわれるお母さんでも、寝る前のひとときぐらい子供のために時間をとってもらいたいと思います。 今は、テレビまかせで、テレビを見る時間はあっても「昔話」などしてやる時間はないということではいけないと思います。 これが親にできる最初の教育であり、最高の教育方法だといわれています。 これができていると、学校へ入学してからも、先生の話が落ち着いて聞けるようになり、砂漠に水が吸い込まれるように知識や学力がついてきます。 学校の成績を心配せずにすむようになります。 また、昔話には「正義感」「道徳観」なども豊富に織り込まれています。 学校に入ってから勉強、勉強というよりも、その前に大切な有効な方法があったのです。これが最も賢い子育てではないでしょうか。 |